キャンプのメインは焚き火
最近では、ソロキャンプやブッシュクラフトをする人たちも増えてきて、焚き火をしたいがためにキャンプをするというキャンパーも少なくはないと思います。
なぜ、ただ木を燃やしているだけの焚き火という行為に人々は魅力を感じるのでしょうか。
今回は焚き火に癒しを求めるひとりとして、焚き火の魅力に迫ってみました。
- キャンプのメインは焚き火
- 白人は大きな火を焚いて、遠くに立つ。インディアンは小さな火を焚いて、近くに座る。
- 暖炉の映像を流し続けるノルウェーのテレビ番組
- 焚き火の魅力に関係する「F分の1ゆらぎ」
- 【まとめ】焚き火は遺伝子で楽しむもの
白人は大きな火を焚いて、遠くに立つ。インディアンは小さな火を焚いて、近くに座る。
ネイティブアメリカンの言葉です。
ネイティブアメリカンの焚き火はこの言葉の通り、燃えている木の先端をすこしずつ燃やして(スター・キャンプファイアという焚き火の組み方だそうです。)最小限の炎をゆっくり大切に使うそうです。
与えられた自然を尊いものと考え、必要以上に使わないという風に、思想と行為が一致しており、とても素敵ですし、今の自分たちが見習わなければならないとことだと思います。
アウトドアシーンで、ティピーテントやペンドルトンのナバホ柄など、ネイティブアメリカンへのリスペクトが多いのはとても納得がいきます。
暖炉の映像を流し続けるノルウェーのテレビ番組
数年前ですが、ネットニュースで「ノルウェーのテレビ番組で、ずっと薪の燃える暖炉の映像をただただ長時間映し続けるだけのチャンネルがあって、しかも高視聴率」というおもしろニュースがありました。
その時は、北欧ってなんて不思議な国なんだろうと思いましたが、キャンプにハマった今ではなんて素晴らしい番組なんだと捉え方が180度変わりました。
特に冬。温かなコーヒーとかウィスキーをちびちひと飲みつつ、キャンプギアの手入れとかしたりしながら観たら癒されること間違いなしだと思います。
さすがはブッシュクラフトの国ノルウェーですね。
焚き火の魅力に関係する「F分の1ゆらぎ」
最近めっきり耳にしなくなりましたが、昔「F分の1ゆらぎ」という言葉が流行ったことがあります。
実はこの「F分の1ゆらぎ」が、焚き火の魅力にかなり関係するのではないかと思っています。
歌手の宇多田ヒカルさんがデビュー当時、美空ひばりと宇多田ヒカルの歌声は「F分の1ゆらぎ」だと当時よく耳にしました。
Wikipediaには
“1/fゆらぎ(エフぶんのいちゆらぎ)とは、パワー(スペクトル密度)が周波数 f に反比例するゆらぎのこと。”
と全く意味のわからない日本語が書いてあるのですが、
具体例をあげると「雨音」や「母親の心音」みたいな聞いているとなぜか落ち着く音。森本レオの声もそうらしいです。
音だけでなく、そのほかにも「炎の揺らぐさま」や「木漏れ日」「打ち寄せる波」「川の流れ」のような視覚的なものもF分の1ゆらぎの仲間だそうです。
おそらくですが、そもそも人間自体が自然から生まれたものなので、自然の波長に安心するということで間違いはないのではないかと思います。
逆に考えれば、人間があとから作った直線的なビル、車の騒音。そういったものがストレスを生むのも当然といえば当然ですね。
【まとめ】焚き火は遺伝子で楽しむもの
暗闇の恐怖というものは、日常生活ではなかなか感じることはできないですが、アウトドアに行くと少しだけ体感することができます。
キャンプ初心者ならわかると思いますが、火をおこすのはライターを使っても実はなかなか大変な作業です。
とても「NHKスペシャル」的な表現かもしれないですが、原始の記憶の中に刻み込まれている炎の明るさや暖かさ、安心感といったものを我々の遺伝子が覚えているのではないでしょうか。
アウトドアメーカー各社の焚き火台のデザイン性、着火のバリエーションの多さ、焚き火料理などなど、焚き火の魅力は数えきれないほどあるのですが、F分の1ゆらぎ、DNAの記憶といった人間の奥底にあるものが、焚き火が人々を惹きつける大切な理由なのではないのかと思います。