この中で捌いて食べてみたいのは小池栄子さんです。
と言って小池栄子さんを見る服部文祥さんの目が冗談ぽくなくて、この人ヤバい(両方の意味で)と思った。
最近、残念ながらヤラセで放送が終わってしまった「クレイジージャーニー」という人気テレビ番組の、サバイバル登山家の服部文祥(ぶんしょう)さんの回は、僕の中での神回である。
サバイバル登山とは
彼が提唱する登山スタイルで、酸素ボンベや固定ロープなどの道具を使わず最低限の道具(猟銃、ナイフ、調理道具、ロープ)だけで山を登り、食料は調味料と米のみ持参し、おかずはテンカラ釣りか猟銃で現地調達する。獲物が取れない日は野草やキノコでしのぐ。
この人、こんなことをしている登山家でありながら、実は山岳雑誌「岳人」の編集者でもあり、本もたくさん出しています。数冊読んでみたけどすごく面白いし勉強になりました。
猟銃の免許の取り方や、食べられる野草、鹿の捌き方などサバイバル登山の哲学や心得について詳しく教えてくれます。
なぜあえて自分を追い込むのか
彼曰く
ヘリコプターでエベレストの山頂に降り立つこともできる現在、「手段」を考えなかったら、登山が意味をなさなくなった。
なんでわざわざ面倒なことをするのだろうかと思うけど、ふと考えてみるとキャンプとかアウトドアだって同じで、その行為そのものがあえて不便を行う行為であり、不思議なルールの中で行われているわけだから、アウトドアを突き詰めているともいえるのではないでしょうか。
サバイバル登山家の情操教育
もうひとつすごいなと思ったのは、幼い自分の子供に鹿の解体を見せるという服部家の教育方針。
今では衝撃的にうつる行為だけど、一昔前の日本(うちの親の世代)では飼っていた鶏をしめて当たり前にさばいていたそう、同じく「クレイジージャーニー」でモンゴルの少数民族は子供にナイフで上手な鹿の皮のはぎ方を教えていました。
今の子供(うちの子供もそうですが)はスーパーでパックされたものが肉であり、あの牛さんや豚さんが屠畜されてその状況になっているということが想像できているのだろうか。
そう考えると、どちらが正しいといえるのかはわかりません。
という意味を込めて、うちでは極力子供たちにも「クレイジージャーニー」はみせるようにしていました。
「クレイジージャーニー」復活してほしいなと思う。
ヤラセをやってはいけない番組がヤラセをやってしまったので、いたしかたないとは思いますが、基本的に出演されていた探検家や登山家たちはみんなガチな人たちだし、こういう番組がこんなつまらないことでみれなくなるのはとてもさみしいです。